2026年3月2日 – Accelleraは、SoC設計におけるクロックドメインおよびリセットドメインの境界問題を扱う「Clock and Reset Domain Crossing (CDC/RDC) Standard 1.0」を承認した。本規格は、CDC/RDC検証フローの統一化とツール間の相互運用性向上を目的とし、設計品質向上と検証効率化に寄与する。業界全体で増加する複雑なマルチドメイン設計に対応する基盤として期待される。
技術的ポイント
CDC/RDC intent の共通化
CDC/RDC intent とは、
- 同期化方式
- リセット処理
- データ再収束の扱い
- 検証ツールが生成した解析結果
などを含む設計上の重要情報である。本規格はこれらを ベンダーニュートラルな抽象モデルとして定義し、ツール間での互換性を確保する。
ツール非依存の情報交換
従来はツールごとに形式が異なり、IP を SoC に統合する際に再検証が必要だった。標準化により、IP で生成した CDC/RDC 情報を SoC フローにそのまま引き継ぐことが可能になる。
HDL では表現できない情報の補完
CDC/RDC の intent は HDL の構文だけでは表現しきれない。本規格は HDL を補完し、IP-XACT ベースのフローにも統合可能な形式を提供する。
今後の展望
Accellera は DVCon U.S. 2026 にて本標準のチュートリアルを実施し、
- 標準の技術的背景
- 適用方法
- IP/SoC フローでの活用例
を紹介する予定である。CDC/RDC は SoC の信頼性に直結する領域であり、標準化による情報交換の効率化は、今後の IP ベース設計フローにおいて重要な役割を果たすと考えられる。

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